• オゾンの基礎知識

    No.03 オゾンは有害?オゾンに関する基準や安全な活用方法

    「オゾン」と聞いて、安全性についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?
    「オゾンは危険な気体」「オゾンは有害」等のイメージを持つ方も居るようです。


    結論から申し上げますと、オゾンは基準を守って使用すれば全く問題ありません。

    実際に、オゾンには消臭・除菌効果があるとして、ホテル、飲食店、病院、介護施設、食品工場などで様々な用途に使われています。

    この記事では、オゾンの正体を知った上で、安全に使用するための留意事項について解説します。また、オゾンガスやオゾン水の正しい活用法についてもお伝えします。
    オゾン発生器のご購入をお考えの方は、ぜひご一読ください。

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    オゾンとは?​

    オゾン(O3)は酸素原子(O)が3つ結合したものです。極めて不安定なガスで、空気中では分解して、酸素原子(O)と安定な酸素分子(O2)に変化します。酸素原子は、臭い成分などの他の物質と反応して安定化し、臭い自体を消滅させることができます。

    オゾンが分解した時に生じる酸素原子には強い酸化力があり、脱臭以外に、水や空気の浄化、殺菌、脱色、有機物除去など幅広い分野で用いられています。

    オゾン発生器で何ができる?

    オゾン発生器とは、空気中の酸素から人工的にオゾンを作る装置のことで、家庭用の製品から、病院、介護施設、浄水場、食品加工工場、飲食店などの大型施設用の業務用装置までの多くのラインアップが揃っています。

     

    このうち、業務用のオゾン発生器は、短時間で大量のオゾンを発生させることができます。

     

    生活の中の匂いを消す

    家の中の空気や、壁、天井、畳、カーペット、家具などにしみ込んだ臭いが寄り集まって家の臭いになります。この臭いの素になるのは、家族やペットの臭い、食事の臭いなどですが、長い間に染みついてしまっていて、容易に消すことができません。このような家の臭いの消臭にオゾンは効果絶大です。
    人が留守の間に装置をつけっ放しにしておけば、十分な消臭効果が期待できます。

     

    冷蔵庫や靴箱の臭い

    冷蔵庫や靴箱の中のような、強い臭いが狭い空間に集まっているような場所の脱臭には、家庭用の小型のオゾン発生器が向いています。

     

    ペットやたばこの臭い

    これらの臭いは、家の中だけでなく車の中でも強く感じられるものです。このような臭いの除去にも、小型のオゾン発生器が効果を発揮します。

     

    食品の洗浄

    野菜をオゾン水で洗浄すれば、目に見えない細菌を除去する効果が期待できます。

    オゾンは残留性がなく安心?​

    オゾンは不安定な気体で、空気中では分解してすぐに安全な酸素分子に変わろうとする性質があります。このため、オゾンには他の消臭剤のような残留性がありません。

     

    このため、厳密に密閉された室内でハイパワーのオゾン発生器を使わない限り、人体に危険が及ぶほどの高濃度のオゾンを作ることはできません。

     

    オゾン利用後にオゾンが酸素に戻るには一定の時間がかかるため、オゾンの分解時間を早めるオゾン触媒という装置も開発されています。

    適切に濃度管理をしよう​

    「オゾンは危険な気体」というイメージがあるようですが、それは、濃度が高い場合のことであって、きちんと基準を守って使用すれば問題はありません。

     

    オゾン濃度が高い場合、人の健康にどのような影響があるかが調べられています。調査結果に基づいて、オゾン使用の際の濃度の基準が示されているので、業務上でオゾンを扱う時はもちろん、家庭内での脱臭に際しても、あらかじめ、必ず確認するようにしてください。

     

    ただし、オゾン濃度の測定は慣れないと難しい点があるので、使用する装置のマニュアルに記載されている数値を参考にしてください。

    オゾンの濃度と人体への影響

    オゾン濃度が人体に及ぼす影響について、オゾン濃度が高くなるにつれてどのような症状が現れるのでしょうか? 日本産業衛生学会が指摘する「気中オゾン濃度とその影響」では、オゾン濃度が0.1ppm程度であれば、臭いは感じるものの、とくに何らかの症状は現れません。

     

    0.1ppmを超えて0.3ppm程度になると呼吸器に刺激を感じるようになり、0.4ppmを超えるとのどや気管の刺激や痛み、1ppm程度で咳が出て疲労感を感じ始めます。

     

    さらに、1.5ppmになると、2時間で肺活量減少、咳、胸痛が出ます。それ以上の高濃度の9ppmに近づくと呼吸困難、肺うっ血になり、17ppm以上では数分間で死亡するとされています。

     

    また、産業現場におけるオゾンの人体への影響としては、0.3ppm程度を超えると喉粘膜への刺激が現れ、1ppmに近付くと頭痛、眠気、頻脈、鼻や目の刺激などを感じるようになるとされています。

     

    一方、下図は、平成15年度 省エネルギー型排水処理技術開発報告書(NEDO)によるもので、ここでは、労働衛生的許容濃度の0.1ppmまでは、不快感や刺激を感じる程度で大きな健康被害は生じないとされています。 0.1ppm以上に濃度が上がると、次第に強い影響が出て、5~10ppmを超えると、生命にも危険が及ぶ重篤な状態に陥ることが示されています。

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    オゾン発生器の安全な使い方​

    オゾン発生器には、オゾンの発生量や装置の使用できる室の広さが明記されています。

     

    オゾン発生量は1時間あたりに最大で何mgのオゾンを作れるかという数値で示します。業務用の製品では5gや7gといった高性能な製品もあります。使用できる室の広さについては、「処理可能広さとして120m2」の様に具体的な数字が明記されています。

     

    オゾン発生器の購入に際しては、これらの数字を確認して、用途に合った製品を購入するようにしてください。

     

    装置に明示されている広さ以下の狭い場所で使用するとオゾン濃度が高くなりすぎて危険ですから、使用範囲はきちんと守ってください。

     

    オゾン発生器には無人の状態で使用する製品と有人の状態でも使用できる製品があります。前者は、効果は強力ですが、その分、人体への影響が大きく、後者は、効果は劣るものの、人体への影響はほとんどありません。

     

    飲食店などでの脱臭・除菌用には前者の製品が向いていますので、店の休日や開店前の客がいない時間帯での使用が求められます。もちろん、オゾン発生器の使用中は従業員も店外退避です。

    オゾン水の安全な使い方

    オゾンは強力な酸化作用を持ち、細菌などを簡単に抹殺してしまいます。低濃度ならいざ知らず、高濃度のオゾンが溶け込んだオゾン水を飲んだ場合には、消化器系に棲みついている善玉菌も殺してしまう可能性があり、お勧めできません。

     

    口に含むだけで飲み込まないのであれば問題はありません。虫歯や歯周病予防効果も期待できます。

     

    オゾン水は、歯科、眼科を始め、手術前の殺菌、院内感染防止用の殺菌に広く使われています。家庭内でも、インフルエンザ予防用や赤ん坊のおもちゃの殺菌用に使用できます。また、食材の洗浄用にも適しています。一方、お風呂のお湯をオゾン水にして、オゾン風呂に入るという健康法を実践している人もいます。

     

    オゾン水には、抗炎症作用や血行改善作用などがあり、肌の障害に良く効くと言われています。ただし、作業中は換気に十分に注意し、オゾン発生器のスイッチをOFFにし、さらに、オゾン臭が消えたことを確認してからオゾン風呂入るようにしてください。

    まとめ​

    オゾンガスは、ホテル、飲食店、病院、介護施設、食品工場などの大きな施設での脱臭作用や除菌作用が、他の方法より優れています。高濃度のオゾンガスは危険ですが、きちんと基準を守って使用すれば全く問題はありません。

     

    オゾンマート製は安価で高性能な製品で、クリーニング店、旅館、レストラン、不動産業、歯科・眼科クリニックや個人ユーザーから、多数の称賛の声が寄せられています。

    有人環境でも使用できる家庭用の超小型器から、1,400mg/hrものオゾンを発生させるハイパワー製品、さらに10Lから200Lのオゾン水を生成できるオゾン水生成器まで、多種多彩な製品が揃っています。

    この機会にぜひ、オゾン脱臭の世界を体感して下さい。